体で覚える英語の発音:第31回 [r]の意外だけど効果的な練習法
[r]と[l]は、日本人が英語の発音を学ぶ上での大きな課題です。
だからこそ、これらの音は詳しく扱う必要があります。
ということで、今回は[r]の3回目。
[r]の出し方のまとめと、すごい練習法の紹介です。
■まず円唇!
まず、[r]の出だしでは唇が丸まります。力を入れて唇を突き出してください。
[r]では、円唇が一般的にはあまり強調されていません。でも、ネイティヴらしい発音では、とても大事。
ところが、日本人の唇は丸まりにくい。日本語には円唇がないからです。
だから、円唇のための筋肉が発達していない。なので、円唇が不得意なんです。
だからこそ、日頃から唇を丸める練習をして、そのための筋肉を作っておくこと。
そうしないと、円唇の多い英語にきちんと対応できないんです。
[r]で始まる単語もその一種。英語らしく発音したかったら、まず円唇!
■舌の動きとFA
次は舌の動き。
舌先を反らせます。つまり、舌を浮かせる感じにするわけです。
この舌の動きが、[r]の最も大事な部分です。この状態で声を出します。
写真を見てください。
なんだか昔の本の中の写真みたいだけど、古くないっ…(>_<)
前回はこの写真、まだ使う準備ができてなかったんで、以前描いた絵を使ってましたけど…。
これ、[r]のFA(フィンガーアクション)です。
左手が上あご、その指先が上前歯です。
ただ、円唇を表すため、左手の5本の指先で、パチンコ玉(あるいは小さいビー玉)をつまんだ状態にします。
右手の指先は舌先です。この右の指先を丸めながら、手前(胸のほう)に引っ張り込んでいきます。
このとき、右手は、左手に触れないように。[r]では、舌先は口内のどこにも触れないためです。
■とっておきの[r]練習法
FA で[r]の発音練習を行うとき、right、readなどの英単語を使っても、もちろんかまいません。
でも、もっと効果的な、とっておきの方法があるんです
正直、めっちゃ効果的ですよ。
教えてあげた英語の先生方、みんな、よろこんでますからね。
ぢゃ、どんな練習法かっていうと…。
「ラリルレロ」を使うんです
ra、ri、ru、re、roと、[r]でラリルレロを言うんです。同時に[r]のFAを5音のそれぞれに1回ずつ、計5回付けます。
「え、英語なのにラリルレロ!?」と思うかもしれませんね。
でも、こうやってFAを付けながら発音すると、びっくりするほど効率よく[r]の練習ができるんです。
なぜなら、これだと純粋に[r]に集中できるからです。
英単語で練習すると、母音や他の子音のことまで気にしないといけない。だから、[r]に集中できないんですよ
でも、ラリルレロだと、母音の部分や順番などは言い慣れている。だから、自然と意識が[r]に集中できるわけです。
しかも、一度で5回も[r]を出します。10セット行えば、50回も練習できる。
英単語で50回、[r]を発音するとしたら、気が遠くなりそうでしょう?
この「ラリルレロ練習」では、できるだけゆっくり延ばして、大げさに発音します。
出だしの円唇や舌の動きを正確にできるようにするためです。
「ゥラー、ゥリー、ゥルー、ゥレー、ゥロー」といった具合に、長く、ゆっくり発音してください!
ゆっくり行うコツは、FAの動きをゆっくりにすることです。
ところで、[r]のFAは、動画で見るとよりわかりやすいですよ。
「OKメソッド発音体操第1」をYouTubeで見てください!
https://www.youtube.com/user/alcmark1
ちなみに、5/25(日)にFAと発音体操のセミナーを開催します。
詳細は、ボクのHPを見てください!
http://www.hth-c.net/archives/239